2014/09/23

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中国電子商取引最大手のアリババはアメリカニューヨーク証券取引所へ上場。

現地で笑顔の馬雲(ジャック・マー)。

上場し鐘が鳴る瞬間。歓喜に湧き、抱き合うアリババ杭州本部の職員達。

アリババの関係者ら8名が鐘つき台へ登場。

ニューヨーク州マンハッタンで9月19日、買い争われたものが2つあった。
1つはiPhone 6、もう1つはアリババの株券だ。

アメリカ東部の現地時間で、2014年9月19日午前9時30分、北京時間の夜、アリババはニューヨーク証券取引所にて正式に上場を始める。

株の略号はBABA、223年続く同取引所は史上最大のIPOの一つ、「アリババIPO」を迎えた。

ニューヨーク時間の朝6時、ウォール街に位置する証券取引所。
ここは世界金融の交差点、この日の早朝はオレンジ色に染められた。

アリババの市場取引の現場には、豪華な布陣が揃った。
巨人网络(ジャイアントインタラクティブ)の会長、カンフー俳優、优酷(Youku)創始者等、馬雲の友人達が続々と取引所に現れた。

午前7時、アリババグループ会長の馬雲、副会長の蔡(ツァイ)、最高経営責任者の陆(リュイ)他アリババの責任者らが人々の前に現れると、すぐさまカメラに取り囲まれた。

この日の馬雲は普段の白いシャツにスニーカーではなく、全身黒のスーツに藍色のシャツ、更に黒の革靴で、より一層落ち着いている様に見えた。

ただ、馬雲らは誰もネクタイをしておらず、それがアメリカの株主達の好みに合ったのかもしれない。

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上場前、現地の馬雲は杭州にあるアリババ本部に向かってこう語りかけた。

「アリババはとても幸運な会社だ、わが社の幸運は顧客とインターネットと、私達一人ひとりの努力によってもたらされた。22世紀の未来もこの時の事を忘れずに、インターネットに感謝し、中国に感謝し、中小企業へ感謝する事。皆さんが私たちのシステムをより優れた完璧なものとする事ができるよう、期待しています」

午前8時30分。取引所のホール上部にある観覧用の廊下。

この時、ホールは既に多くの人で混雑していた。もしホールの鐘つき台とディスプレイ画面がアリババのロゴを映さなかったら、この日は普段の取引日と大きな差は無かった。

仲買人達は市場を開ける準備を始めていた。人々の表情は真剣で、その注意力は史上最大のIPO一つの為に削がれたりはしない。
午前9時半が近づき、8名がホールの鐘つき台に上がった。

そこに馬雲らの姿は無く、上がったのはアリババの取引先である顧客、アリババのシステムに参与してきた者達だ。

タオバオショップの一つを所有する元オリンピック金メダリスト、アリババの下成長してきた顧客管理システムサービスの主要メンバーの学生、天猫(Tmall)を通しチェリーを中国の農場主に販売したアメリカ人らが台の上へ上がった。

この時、馬雲ら重役達は鐘つき台の下に座り、壇上の8名へ拍手を送った。

「私達がこれまで努力した15年の目的は、彼らが壇上へ立つ事。彼らの成功を望み、その成功を信じる事が出来たからこそ、私達に成功がある」

この世界金融センターでは、取引所の鐘が鳴るあの瞬間に、緊張感が消え、熱烈な祝賀ムードがやって来る。

2,300社を超える株の取引が始まり、アリババは今回バークレイズ銀行のカウンターに上がると共に、この日のニューヨーク証券取引所の客人たちの注目の的になった。

強力な市場の需要が引き起こる前、アリババIPOが定価区間から66~68米ドルへ値上がりし、最高区間発行となった。

アリババ(略号:BABA)が正式価格に入る過程で、買い注文と売り注文の情報がバークレイズのカウンターへ集められ、バークレイズとゴールドマン・サックスが市場価値を判断する。

取引が始まるとすぐに価格は上がり、92~93米ドルまで一気に上昇、最終取引価格は92.7米ドルだった。この後上昇を続け、1度99.5米ドルまで上がった。価格計算が始まり、馬雲の資産は288億ドル(約3兆1,210億円)に達し、中国の新富豪となった。

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