2014/10/13

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(写真1)タオバオで販売される5元記念硬貨

「あの長い列を見ると、旧正月前に駅で切符を買いに並んでいる人達みたいだよ」

2014年9月25日の午前9時過ぎ、農業銀行広州路支店前で並ぶ市民の列に驚く。

1枚の硬貨を手に入れる為、大規模な行列ができていた。

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(写真2)枚数限定で発行された5元コインを買うため市民が長い列をつくる

昨日、記念発売された5元コインには「和」の文字が草書体で刻印され、それを目当てに市民が殺到した。

発行されたばかりにも関わらず、草書体の刻印入り5元(85円)コインは淘宝(タオバオ)で15元(255円)を超え、1日で2倍以上の価格となった。

去年も枚数限定で発行された5元コインだが、今年は並ぶ人の数が特別多いようだ。

昨日、農業銀行広州路支店で9時半より5元コインの引き換えが開始された。

銀行員が7時40分に職場に着いた時には、既に7、8人が待っていた。「朝8時20分には、もう30~40名程まで増えていた。

9時半の引き換え開始後次第に人数は増え始め、一番多い時で300~400番までになった。今年は並ぶ人の中に高齢者は少なく、ほとんどが定年退職したばかりの50~60歳位の人達だった。出勤前のサラリーマンの姿も何人か見られた。

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中央銀行からの発表によると、25日に発行された記念コインは額面が5元(日本円で85円)、直径3センチ、材質は真鍮合金、中国全土で7,000万枚が発行され、現行の5元紙幣と価値は同一である。

去年発行された5元コインは行書で「和」の刻印がされ、そちらも反響が大きく、南京の銀行では引き換え日に半日足らずで品切れとなった。

引き換えは1人2枚までに限られたが、繰り返し並ぶ人や、幼児や祖父母を連れて来て一緒に並ぶ人の姿も見られた。

列が乱れぬようしばしば従業員が外に出ては見張った。並んだ大勢の市民も秩序を守り、この支店では正午12時半に3,000枚の記念コインの交換を終えた。

他の銀行でも同じような光景が広がり、9時40分頃、北京東通りの上海銀行では100メートル以上の列ができ、最後尾が見えなかった。ある老人は順番を待つ間、セーターを編んでいたという。

発行された記念コインは、淘宝(タオバオ)で既に売られている物もある。

検索したところ、2014年版の5元コインが数十件の店舗で販売されていた。

最低価格は15.98元(271円)、最高価格は30元(510円)で、ほとんどが20元(340円)前後だった。記念コインは1日で2倍以上の値が付いたことになる。

北京のある店舗のセール広告では価格は22.8元(387円)で、122件が既に販売済みだった。

ほとんどの店で出荷が少し遅れ、南京のある店では「順番に出荷します、待てないなら注文しないで下さい」といった注意が飛んだ。

コインを40枚セットで販売したところもあり、セット価格は880元(14,960円)だった。

中央銀行が「和」の文字が入ったコインを発行する背景には、「和」の書法に篆書・隷書・行書・草書・楷書の5つを組み合わせる事で、「社会の調和」を掲げていると話す人もいる。

最初の記念コインは2009年に発行され、「和」の文字は篆書で書かれていた。

2度目は2010年に隷書で発行され、各年で1,000万枚ずつ発行された。

その際額面は1元であった。

3度目は2013年に行書で5,000万枚が発行され、額面は5元に調整された。
4度目の草書は昨日発行され、残すは楷書のみだ。

中国金币收藏网の9月17日の報道によれば、1回目、2回目の「和」の記念コインの相場は、90元、50元に上昇している。

投資家の間では、今回の草書の5元コインは更に高値になるのではと考えられており、「13元までは下がらないだろう」との見立てだ。

一方ある銀行員からは「多くのお客様は皆、価値があまり上がらなくても喜んで買っています。発行量も今年は去年より多いですし、ほとんどの人はただ単に記念として持ちたいのです。枚数を揃えてセットで持っていれば値打も上がるかもしれませんね。」という話もあった。

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