2015/02/07

旧正月までカウントダウンの今、インターネット上の“お年玉”競争はすでに始まっている。

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2015年2月2日、支付宝(アリペイ)がお年玉機能を発表し、たくさんのユーザーが微信(WeChat)グループ機能で支付宝(アリペイ)のお年玉機能を使い始めた。8時間後には、微信(WeChat)により、支付宝(アリペイ)へのリンクが遮断された。

 

2月3日夜、支付宝(アリペイ)は反撃し、微信(WeChat)のグループの中で、図化された暗号でパスワードをやり取りし、ユーザーが支付宝(アリペイ)にログインし、パスワードを入力するだけでお年玉が受け取れるという機能を追加した。

 

ちょうどその時、騰訊(テンセント)はメディアを通して、旧正月には微信(WeChat)とQQで30億元(600億円)のお年玉を用意していることを発表した。

 

 今、わかっているだけでも、騰訊(テンセント)、阿里巴巴(アリババ)は大晦日の日に向けたお年玉キャンペーンを目下計画中である。さらに、 新浪微博(“いつでもどこでも身の回りのニュースをみんなに伝えよう”をスローガンとする、新浪公司の運営するミニブログサイト)陌陌(スマートホン用の出会い系アプリ)もお年玉機能搭載を検討中である。

  

1月26日に支付宝(アリペイ)はアップグレードし、お年玉機能を搭載。2月2日正午から、微信(WeChat)、友達ネット、QQ,QQブログを機能追加。しかし、すぐに騰訊(テンセント)に閉鎖され、あっけなく、微信(WeChat)とのコラボは崩れ去った。

 

騰訊(テンセント)は、安全面が心配であると当初述べていたが、後に、“お年玉を配るという名目で友達ネットを悪用するようなことは許さない。見せかけと内容が一致しないビジネスをしてはいけない”と述べている。

 

 去年11月にも阿里巴巴(アリババ)が投資した快的打车のキャンペーンでも、当初微信(WeChat)の友達ネットで広がっていたが、あっという間に微信(WeChat)から封鎖された。

  

今のところ、支付宝(アリペイ)のお年玉は、微信(WeChat)、QQを使ったパスワードの伝達、新浪微博(“いつでもどこでも身の回りのニュースをみんなに伝えよう”をスローガンとする、新浪公司の運営するミニブログサイト)陌陌(スマートホン用の出会い系アプリ)によって拡散されている。

 

 ソーシャルマーケットがねらい目だ  

微信(WeChat)とQQはきっと旧正月前に中小企業プロデュースのお年玉機能をPRすることであろう。騰訊(テンセント)は、すでに企業への働きかけを始めているようである。対する阿里巴巴(アリババ)傘下の支付宝(アリペイ)も中小企業との提携を進めている。

 

2月11日から、QQキャッシュサービスは、人気スター、また、企業と協力してお年玉戦線に臨むという。2種類のお年玉があり、1つは、范冰冰、李晨、郑恺など10数名のスターがサポートする“スターからのお年玉”。

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李晨                       范冰冰               郑恺

 

もう1つは、“企業からのお年玉”である。10数社の有名企業が共催しており、お年玉の種類は、現金と商品券の二つである。総計すると30億元(600億円)を超える出資がなされている。

  

対する支付宝(アリペイ)はというと、支付宝(アリペイ)の協賛企業が準備しているお年玉は商品券と現金合わせて、10億元(200億円)を超えると思われる。

 

騰訊(テンセント)の悩みは、企業からのお年玉をどうPRしてゆくかである。淘宝(タオバオ)や天猫(T-mall)は、多くの人がショッピング目的に利用するので、ショッピングの時に支付宝(アリペイ)で支払いをし、そのまま、ショップや企業のお年玉サービスを受けられるという構図が成り立つ。この点での今後の展開が注目だ。

 

お年玉機能によって、ビジネス界の垣根を超えたマーケットが期待できる。例えば、快的打车(全国タクシー連盟アプリを使って、手軽にタクシーを呼べるアプリを提供している)は、コカ・コーラ社と提携。快的打车がお年玉費用を負担し、コカ・コーラ社という経路から顧客獲得を期待している。

 

 

お年玉機能はビジネス界に一種のインスピレーションを与えたといえるであろう。異なるジャンルの企業が提携し、協力し合うのは、互いの利点を生かし、顧客獲得を目指すという共通の目標達成に貢献するに違いない。

 

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