2019/02/06

国家薬品監督管理局の突然の禁令で薬用化粧品マーケットは大打撃・・・。

 

もはや『薬用化粧品』と名乗れない。薬用化粧品が売りの企業の行く末は?

 

 

ワトソンズは、チラシに記載の際、薬用化粧品を目立たない小さな文字で記載へと変更に。

 

OMEY薬用化粧品は、そもそも店名に『薬用化粧品』を含んでおり、

今回の変更でどうするかが難題となっています。

 

去る2019年1月10日、中国国家薬品監督管理局化粧品監督管理部は

「化粧品監督管理分野においてよくある質問」をリリースし、

再度中国の「薬用化粧品」「医学スキンケア用品」に対する監督管理の内容を

明確にしました。

 

言い換えるならば、化粧品名義で登録あるいは登録申請している商品で

「薬用化粧品」、「医学スキンケア用品」というキャッチコピーを使用する商品は、

いずれの商品も違法な商品であるという事を強調しました。

 

この明確な指針が出て以降、薬用化粧品マーケットには少なからず衝撃が走っています。

オンライン、実店舗問わず、監督管理に関し、困惑を隠せない様子が見られます。

 

オンライン販売―EC店舗の反応は?

 

「薬用化粧品」売り場が消失した・・・

 

2019年1月26日時点で、タオバオ、モバイル版天猫(T-mall)、京東、

蘇寧易購(suning.com)、唯品会、网易考拉などのECプラットホームにログインし、

薬用化粧品の販売状況を調べてみると、タオバオ、蘇寧易購(suning.com)、

唯品会、网易考拉はおしなべて

「申し訳ございません。そのキーワードに合う商品はございません。」と表示され、

「薬用化粧品」カテゴリをクローズしたことが確認できます。

 

大多数のECプラットホームが「薬用化粧品」というキーワードに関して

テクニカル面でも既に調整済みであるものの、

一部のプラットホームでは未だ検索ヒットします。

 

モバイル版天猫(T-mall)では、「薬用化粧品」と検索すると、

「森田薬用化粧品」の登録商標以外に、

未だ一部の商品タイトルには「薬用化粧品」とのキャッチコピーが含まれたままです。

 

例えば、天猫(T-mall)国際のある店舗では、

「日本 マツモトキヨシCurelキュレル薬用化粧品敏感肌用クレンジングジェル」が

販売されていました。

説明文には「無添加薬用化粧品」の記載があります。

(2月4日確認時には商品が撤去されていました。)

 

さらに、一部の店舗では、thursday plantationティーツリー精油ニキビ用ジェル25g×2本 オーストラリアの薬用化粧品、

また、アメリカ薬用化粧品CeraVe PM夜用モイスチャーライザーの名称中にも「薬用化粧品」が含まれています。

 

今回の変更に伴い、これまで国外ブランドで「薬用化粧品」がPRポイントだった

ラ ロッシュ ポゼは、すでに公式ウェブサイトの名称を

以前の「ラ ロッシュ ポゼ医学スキンクラブ」から

「ラ ロッシュ ポゼ泉粉クラブ」と改名し、

公式ウェブサイトのどこを捜しても「薬用化粧品」という文字は見当たりません。

 

また、もうひとつの中国で有名なブランド「VICHY」も公式ウェブサイトのどこを見ても

「薬用化粧品」という語は見当たりません。

 

敏感肌のスキンケアと言えば、これ!と言われる

中国の国産ブランドWINONAは、少し以前には百度で検索すると、

「安心して使える国産の薬用衣料品ブランド」と銘打っていましたが、

1月26日時点ですでに変更しており、「薬用化粧品」という語は消え去っていました。

 

実店舗の反応は?

「薬用化粧品」キャッチコピーは小さく表示に変更・・・

 

北京のショッピングモール、コスメ用品店、スーパー、

ドラッグストアに実際に行ってみると、

以前には「薬用化粧品!」と、

大きなディスプレイで強調していたのが、

そのセールスポイントは強調しないようになっているという変化を感じました。

 

1月27日のことです、あるWATSONに立ち寄ってみると、

店に入って左側に輸入スキンケア用品が並んでいました。

 

その中で数種類の商品は、たいてい「薬用化粧品」ということでPRされる商品なのですが、

目下商品の周りにはかつてのような至る所に表示されていた

「薬用化粧品」の文字は見当たりません。

 

商品棚の上部にあったチラシを見てみると、

小さな文字で一行「八大薬用化粧品と同じブランド」と書かれていました。

 

キャンペーン期間は2019年1月25日から2月14日となっていました。

 

店員はというと以前と変わらず、「これらの商品は自然素材で無添加の薬用化粧品なんです、だから安全性も高く、お肌な敏感な方も安心して使えます。」

と言った内容で商品を勧めてきました。

 

さらに、北京市内のワトソンで、「薬用化粧品を置いていないか?」と尋ねてみました。

すると、店舗スタッフは関連ブランドの商品を推薦し、

その効果についても説明を始めました。

 

この店舗では商品棚に目をやると、あるドイツのスキンケアブランドのカレンダーには

「ドイツ生まれの薬用化粧品ブランド」と印字されていました。

 

さらに場所を替えて同仁堂薬局に行ってみました。

ここにも、コスメ用品が販売してあります。

シアバタークリーム、尿素クリームなどの値段シール上には

「非医薬品」という文字が印字されており、「薬用化粧品」の痕跡も見当たりません。

 

しかし、カウンターの化粧品優待キャンペーンに関するチラシの中には、「補助薬品化粧品」の文字が見受けられました。

 

大部分の店舗スタッフは未だ「薬用化粧品」をセールストークに組み入れる

1月28日金象薬局に行ってみました。

入口を入るとすぐ左側にVICHY、ラ ロッシュ ポゼ、フリープラス、花印、同仁堂等の

化粧品ブランドの商品が並んでいます。「薬用化粧品」の文字は見当たりません。

 

店舗スタッフにこれらの商品は「薬用化粧品ですか?」と尋ねると、

「もちろん!」という肯定の答えが返ってきました。

 

店舗スタッフは、「無添加、無刺激、100%植物性のものだけを

薬用化粧品と呼べるんです。

薬用化粧品は薬品の生産過程を参照し製造されており、

一般の化粧品よりも厳格な基準で生産されているんです。」と話を続けました。

 

このような説明を受けると多くの消費者が薬局で購入する薬用化粧品が保証があり

安心だと感じるであろうと思いました。

 

北京养生堂薬局にも行ってみました。

この店舗内では4種類の「協和」ブランド(協和病院は中国各地にある病院の名称)の

フェイスパックが販売されていました。

 

店舗スタッフは積極的に近づいてきて、

「このシリーズのパックは薬用化粧品ブランドなんです、

生産者は蘇州市の協和薬業有限会社です。」と自信たっぷりに説明します。

 

他にもあるスーパーでは、片仔癀の歯磨き粉について店舗スタッフは

これは薬用化粧品ジャンルに入る商品です、と説明しました。

 

もちろん、一部のスタッフは「薬用化粧品」に関する理解と認識があるようです。

 

例えば、北京のあるショッピングモールの1階にある化粧品コーナーのスタッフは、

「今はもう薬用化粧品という呼び方はしなくなったんです。

しかも、薬用化粧品の定義も非常にあいまいなんです。」と明確に言いました。

 

さらに、ある百貨店の薬店で多くの消費者が知っている

薬用化粧品が販売してありましたので、

店舗スタッフに、「これらは薬用化粧品ですか?」と尋ねると、

スタッフは「薬用化粧品というのは非常にあいまいな意味合いの表現です。

言えるのはこれらは、コスメ用品だという事です。」という答えが返ってきました。

 

いったい薬用化粧品とは何か?彼らも実際は明確に理解していないことがわかりました。

 

店名に『薬用化粧品』を含んでしまっていた店舗の苦悩

以上に述べたようにこのような監督管理が施行されたことで、

一番厄介なことになってしまったのは、

店名に『薬用化粧品』を含んでしまっていた店舗でしょう。

 

 

例えば、スキンケア用品販売チェーンの「鸥美薬用化粧品」、

名前の一部に「薬用化粧品」が含まれています。

 

公式ウェブサイトによると「鸥美薬用化粧品」が販売しているのは、

フランスの薬局が販売している商品だという事です。

北京にチェーン店が20店舗ほどあります。

 

1月27日、「鸥美薬用化粧品」のうち2店舗に行ってみました。

すると、店内の目立つ場所の多くに「薬用化粧品」の文字は残っており、

店舗スタッフも「うちの商品はすべて薬用化粧品なんです」と紹介します。

 

「薬用化粧品っていう言い方は違法じゃないんですか?」と尋ねると、

スタッフは「その点はよくわかりません。」と答えました。

 

両方の店舗とも販売商品のパッケージには「化粧品」と表示があり、

これらの化粧品が化粧品登録してあることを表しています。

 

それで、スタッフは「うちの商品は100%自然素材で非常に安全な薬用化粧品なのです。」と説明します。

 

さらに、鸥美薬用化粧品の上海本部に電話で問い合わせると、

電話に出たスタッフは、国家の薬監督部がそのような規定を発表したことは聞いていない、我々の商標は登録済みで、法務部もあり、法には通じています。お気遣いに感謝いたします。と述べられ、電話を切られました。

 

関係者の声「中国では薬用化粧品の管理体制がまだ未熟である」

北京大学第一医院皮膚科副主任の赵作涛医師は

今回の薬用化粧品に関する違法行為のニュースに関して、こう述べています。

 

「整頓すべき事項だったと認識しています。

と言いますのは毎日わたしのところを訪れる患者の多くが化粧品の使用が原因で

アレルギー症状を起こしたという現状だからです。」

 

では、今回の改正は医師の研究開発しているスキンケア用品に影響を及ぼさないでしょうか?

 

赵作涛医師は「その心配はないでしょう。なぜなら、病院が研究開発したいのは

薬品であって、市場で言われるいわゆる薬用化粧品とは異なるからです。」

 

業界内には、異なる意見の方もおり、今回の監督管理部門の突然の締め付けは、

はっきりした一線を引く行為であり、

病院の立ち位置も微妙になったと感じていると言います。

 

「薬用化粧品が違法であるという問題が焦点なのではなく、

薬監督局の角度から見てこの呼び方にはあまり賛同できないと思う。」とのことです。

 

中国国内には薬用化粧品に対し専門の管理方法は存在しません。

それで、市場に出回るいわゆる薬用化粧品は増える一方で、

監督管理者にとって頭痛の種となっています。

 

しかし、このような一刀両断の改正が果たして最善なのか、疑問の残るところです。

 

「薬用化粧品」検索ヒットワードから撤去ワードへ消費者は何をお気に入りにすべきか?

業界関係者によると、薬用化粧品の概念は非国産のことを指すのではなく、

輸入商品が増加した際に国内の市場で造られた言葉だと言います。

 

それで、目下市場の「薬用化粧品」に関する明確な概念というものは存在しません。

多くの定義は美容部員たちが作り出したものであることが多いようです。

薬局で販売しているのだから、薬品基準、非常に安全・・・・

こうした心理作用が多くの薬用化粧品愛好家の購買欲をかき立ててきたのでしょう。

 

「薬用化粧品」の概念はこの数年、検索ヒットワードにランクインしていました。

Foresight Industry研究院の調査データによると、

90年代全世界における薬用化粧品の売り上げは年間で数億アメリカドルだったのが、

2004年にはすでに27億アメリカドルに達したという事です。

 

 

2015年全世界薬用化粧品市場の規模は302億アメリカドルに達しており、

2020年には約610億アメリカドルになると予想されています。

 

日本ナイズに詳しい専門家の一人はこう述べています。

「薬用化粧品は日本においては薬品と化粧品の間に位置する医薬部外品のことであり、

合法的な存在です。

薬+化粧品から成り立っているドラッグストアという店の名称は

世界各地で専売店としての地位を確立しています。」

 

しかし、中国の薬品監督管理部門は「薬用化粧品」を認可しません。

以前にも薬品監督管理部門は再三、

化粧品の中に治療効果があることをほのめかすべきではないと強調してきました。

 

2010年,原国家食薬品監督室は

「化粧品ラベルと日常監督管理を強化することに関する通知」の中で、

ラベル内にまた、キャッチとして「薬用化粧品」等と大げさな宣伝をすること、

医療用語を使用するといった違反行為を日常監督検査項目の一つとして

重点的に検査するべきだと述べました。

 

2011年には、「化粧品の違法ラベル表示の監督検査を強化することに関する通知」の中で、

再度パッケージ或いは説明書のラベルに「薬用化粧品」、「医学スキンケア用品」等

違法行為である大げさな宣伝がなされていないかよく検査するようにと通達されました。

 

これまでになく、ビジネス環境の向上が進んでいる今、

「薬用化粧品」のキーワードについてのこの改正は、関係するビジネスに関わる全ての人に、あなたの創り出す商品、或いは販売する商品が違法かどうかという問題に留まらず、

商品の真価はどうかを問いかける機会になっていると思います。

 

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