カテゴリー:中国ビジネス最新情報ブログ
2019/12/06
中国は今空前のペットブームです。
愛する家族の一員であるペットを飼っている方に共通している大きな悩みは、
休みの日に旅行に行きたいが、ペットのお世話をどうしようか・・・ということでしょう。
投資家への調査を行って明らかになったことですが、
今年2019年、中国の国慶節ゴールデンウィーク中に、
北京ペットお預かりサービスの価格は1日あたり50~300中国元(775~4,650円)であり、
ペットを預けた際に個室であるかどうか、また、環境の如何によって価格に差があります。
今では、愛犬を預けた際に、犬の散歩、朝と夜に飼い主にビデオ通話をつなぎ、
ペットの状態を確認してもらうのは、
ほとんどのペットお預かりサービス従事者がベーシックなサービスに含まれるものとして、
提供しています。
さらに、これらペットホテルにはひとつの共通点があります。
・・その共通点とは、ビジネスが非常に成功しているという点です。
実際、ペットホテル、ペット預かりサービスは、中国の巨大なペット業界の氷山の一角です。ペット愛好家が増えるにつれて、
ペットを取り巻く様々なニーズ、サービスが次々と登場しています。
先に挙げたペット預かりサービス以外に、ペットフード、トリミングサービス、
写真・ビデオの撮影サービス、医療、情報交換、葬祭サービスなどが、台頭しています。
犬や猫を愛でているペット愛好家の方々を眺める時に、
その光景とビジネスがすぐには結びつかないものですが、
ビジネスにおいて鋭い感覚をもつベンチャーキャピタル、
プライベート・エクイティファンド機構は
すでにこの分野のビジネスをいち早くスタートしていました。
この数年、高瓴資本(ヒルハウス・キャピタル)、Sequoia China(紅杉中国)、
中国最大と言われる人民元基金「達晨」、KKR等トップクラスの投資機構が
次々と積極的に投資し、中でも、ヒルハウス・キャピタルは、
2016年から2018年にかけて、ペット業界に
少なく見積もっても、
10億アメリカドル(1,085億円)投資しており、100余りのペット関連企業に投資しています。
また、瑞鹏グループと提携し、中国国内初のペット医療サービスを展開し、
すでに国内に1,000軒を超えるペット医療サービスステーションをもち、
この業界のパイオニアとなっています。
20代の若者ペット費用事情 毎月平均400中国元 医療費は1回につき2,000中国元以上
※400中国元(6,200円)、2,000中国元(31,000円)
今年2019年の国慶節の長期バカンスに備え、ペット愛好家の多くの方が、
まず、自分の休暇に関する予定を立て、
その後、愛するペットのために予定を立てられました。
「愛するあなたのためなら、お金は惜しくない」ので、
ペット愛好家の一人である李晶さんも愛猫のために、
ペットホテルのスイートルームともいえる、猫のための個室を予約しました。
その費用は、200中国元(3,100円)ちょっとであり、やや高めですが、
安心には代えられないと言います。
何せ、この子は北京に来てからの彼女の家族、
パートナーでありかけがえのない存在なのです。
前述のように、今年の中国国慶節ゴールデンウィーク中に、
北京ペットお預かりサービスの価格は1日あたり50~300中国元(775~4,650円)であり、
この価格帯は、ペットを預けた際に個室であるかどうか、
また、環境の如何によって価格に違いがあります。
愛犬を預けた場合であれば、犬の散歩、それ以外のペットでも朝と夜に飼い主に
ビデオ通話をつなぎ、ペットの状態を確認してもらうというのは、
ほとんどのペットお預かりサービス従事者が
ベーシックなサービスに含まれるものとして、提供しています。
サービスの内容は様々であり、一部のペットホテルでは、
ペットフードを持ち込むことが条件となっています。
例えば、北京朝陽区付近のペットホテルをランダムに10軒選んで訪問してみましたが、
すべてのホテルが、多くの顧客であふれていました。
愛しているから、お金は惜しまない。
お気づきのように、ペットのためにお金を惜しまないという若者は
年を追うごとに増えています。
《2018年ペット業界白書》によると、
犬、猫を飼っているペット愛好家の1匹のペットにかける費用の平均額は、
5,016中国元(77,748円)であり、この金額は2017年に比べ16%の増加です。
毎月平均では400中国元(6,200円)以上となっています。
この金額からも明らかなように、1匹のペットにかかる費用は、毎年高くなっています。
大学卒業後に南京のある高校で教師として働き始めた李萌さんは、
犬を飼い始めたばかりの頃、
「自分の一か月の生活費を全部犬のために使ってしまいました。」と述べています。
内訳はというと、1年に一度の狂犬病ワクチンが80中国元(1,240円)、
体内の虫くだしが3ヶ月に一度、皮ふの虫よけが1ヶ月に一度、シャンプーが2週間に一度等。
飲食関連は、子犬なので今はミルクケーキを食べるとのことで、
ミルクケーキが1袋約110元(1,705円)、その他犬用おやつ、犬用おもちゃ等。
さらに、一番費用がかかるのは、愛犬が病気になった時で、
先月は体調不良時にレントゲンを撮って2,000元(31,000円)以上かかったそうです。
ここまで語った後、李萌さんは、こう語ります。
「高いペット用品は買いません。愛犬のために一生懸命働いて、
お金を稼がないと!って思っています。
そうじゃなければ、愛犬を飼えなくなってしまいますからね。」
中国全土どこを見渡しても、北方であっても、南方であっても、
李萌さんのような若者はペット業界の消費力の中流支柱となる存在となっています。
まさに潜在力を秘めた業界です。ペット愛好家が爆発的に増えている昨今、
1匹のペットを取り囲むように多くのサービス、ビジネスが台頭してきました。
ペットホテルはもちろん、ペットフード、トリミング、撮影サービス、医療、交流、
果ては葬儀まで、すべてが発展途上にあります。
ペット医療にヒルハウス系列が積極参入!
この3年で少なくとも10億アメリカドル(1,085億円)を投資したと言われています。
100あまりの企業に投資しています。
この巨大マーケットに、将来を見据えた積極的投資をすべきだと、
ベンチャーキャピタル、プライベート・エクイティファンド機構が早くからこの業界に投資を始めています。
中でも、高瓴資本(ヒルハウス・キャピタル)は
最も積極的、熱意をもって取り組んでいます。
近年、ヒルハウス・キャピタルはペット業界に、中国国内外を問わず、投資を続けています。ペット医療分野においては、すでにヒルハウスブランドを創り上げました。
目下、完全なデータはありませんが、2016年から2018年にかけて、
ヒルハウス・キャピタルは100を超えるペット関連企業の株主となっています。
これら企業には、ペット医療、ペット販売、ペット用品を取り扱う企業が含まれます。
伝えられるところによると、すでに数年前の「中国社会老齢化」フォーラムで
ヒルハウス・キャピタルの张磊氏は高齢者にはパートナーが必要だと気づき、
同時にこの事実からペット業界が発展するであろうということを予測していました。
そして、ペット業界への積極投資を開始しました。
この業界への最初の投資は、ヒルハウス・キャピタルにとって「お試し」的投資でしたが、
それでも満足のゆく結果となりました。
2017年、ヒルハウス・キャピタルとSequoia China等の大手投資機構は
2億3,300万アメリカドル(252億8,050万円)を投資し、
Vet First Choiceを設立し、獣医がオンラインで薬を販売し、
自宅まで配送するというサービスを提供する会社をスタートさせました。
2年後にはこの会社はナスダックに上場し、
市場価格は45億アメリカドル(4,882億5,000万円)に達しました。
ですから、ヒルハウス・キャピタルの投資は非常に的確だったと言えます。
さらに、ヒルハウス・キャピタルの投資の特徴として、中国国外に比べて、
中国国内の投資はより明確にターゲットを絞っているという点があります。
統計によると、中国国内のペットカテゴリでヒルハウス・キャピタルが
積極的に投資しているのは、80%以上がペットの病院です。
2018年8月、ペット医療マーケットで継続的に市場のトップバイヤーである
ヒルハウス・キャピタルは瑞鹏グループと提携し、
双方無敵のパートナーを得て、リニューアルした瑞鹏グループが誕生し、
ペット業界に大きな一石を投じました。
今後の計画として、ヒルハウス・キャピタルは、云宠(芭比堂)、安安、策而行(宠颐生)、
爱诺、宠福鑫、纳吉亚等の経営パートナーのうち700を超える動物病院が
瑞鹏グループの瑞鹏動物病院、美联众合動物病院、凯特愛猫専門病院、北京恒愛動物病院、
深圳愛玩楽ペット医院、
貝克和史東動物医院等約450の動物病院が合併されると言われてます。
ここで強調しておきたいのは、
今回の合併で中国国内で初の1,000軒を超えるペット医療の大規模組織が
正式に誕生したということです。
もちろん、ペット業界に積極投資している機構は、
ヒルハウス・キャピタルだけではありません。
例えば、達晨財智は2015年に瑞鹏ペットに初めて投資し、
瑞鹏グループにとっての初の投資機構となりました。
さらに、瑞鹏グループの発展に伴い、4回連続の追加投資をし、
瑞鹏グループの発展に寄り添い、ペット産業の巨頭の成長を見守ってきました。
この他にも、IDG資本、KKR、深創投、前海母基金等知名度の高い機構の数々が
ペット関連市場に投資しています。
1年間で2,000億中国元(3兆1,000億円)を消費する中国ペットマーケットの将来は?
ペット業界の発展、マーケット力を決して見過ごさないように・・。
《2019年中国ペット業界白書》の示すところによると、
2019年中国全土で飼われているペットの数は9,915万匹に上り、
去年に比べると766万匹増加しています。
犬猫消費マーケットの規模は2,024億中国元に達し、2018年に比べ18.5%の増加です。
中でも北京、上海、西安、成都の四大都市では、
ペット飼育に関する消費額は486億中国元(7,533億円)に達し、
中国全ペットマーケットの24.01%を占めています。
中国のペットマーケットは規模はとてつもなく大きいですが、浸透率は高くありません。
少し前に青桐資本が《2018ペット消費トレンドレポート》の中で、このように述べています。
「目下中国のペット保有数はすでに世界第三位になったものの、
ペットを飼育している家庭の数は全戸数のわずか6%で、
この比率はアメリカ、ドイツ、日本等の
ペットマーケット浸透率30%以上という数字に遠く及びません。
つまり、中国のペットマーケットの発展する可能性はまだまだあるということです。」
この業界の創業者はますます増えています。
企業に関する調査の示すところによると、
この2年の間に、多くのペット関連ブランドが巨額の融資を受けているそうです。
大多数のペットブランドの1回の融資額は
1,000万中国元(1億5,500万円)以上というケースが多く、
中でもインターネットで
ペットフードを販売しているペットフードブランド疯狂小狗は
最近受けた融資は1億中国元(15億5,000万円)と3億中国元(46億5,000万円)でした。
全体的に概観すると、融資を受けているペット関連ブランドは、
ペット用品、ペットフード、動物病院、地域奉仕活動などを提供していますが、
一番支持率が高いのはペット用品カテゴリです。
投資機構の中で、深創投、順為資本、晨兴資本、天図投資等がこぞって投資に積極的です。
今はまだ初期段階にあります。
注目したいのは、ベンチャーキャピタル、
プライベート・エクイティファンド機構以外ペット業界への投資を行っている中に
インターネット産業資本も参与していることです。
2019年9月17日、小米戦投と順為資本は
北京猫猫犬犬科学技術有限会社のシリーズAラウンドの投資を行いました。
これは小米のペット企業に対する1か月内での2回目の投資となります。
8月23日小米戦投はベンチャー・キャピタルとしてFURRYTAILしっぽ生活にいち早く投資し、同社は商工登録の変更を完了することができました。
最近の2年間、ペット業界の新たな変化が
ベンチャーキャピタル機構の関心の的となっています。
例えば、オンラインでの販売に
積極的に取り組んでいるペットフード&用品のブランド疯狂小狗は非常に短期間で
多くの消費者からの人気と信頼を得、
外資系企業が占めていた座を獲得することに成功しました。
さらに、やはりドッグフードブランドの汪仔飯は抖音の活用に目ざとく、
ショートビデオを発信することで自社ブランドのプロモーションを行いました。
他にも、ご自宅に訪問するペットフードのデリバリー、
ペットをお預かりに自宅までお迎えに行くサービスなども日に日に増加しています。
では、将来的にはペットマーケットにはさらにどんなチャンスがあるでしょうか?
少し前に開催されたあるセミナーの席で、
衆海投資のビジネスパートナーである李颖氏はこのように予測していると述べました。
「消費習慣は大都市で形成され発達し、その後中小都市へと発展していきます。
その後、小規模都市へと影響を及ぼすものです。」
つまり、これから先は中小都市で
ペットサービスマーケットの開発余地があるということです。
「さらに、ペット愛好家が増えるにつれ、ペットへの認知度はさらに高まり、
オリジナルブランドと葬儀、トリミング、ペットケアなど
オリジナルのサービスが大量に出回ってくることでしょう。」
今、そしてこれからも中国のペット業界の発展は多くの投資家が着目しています。
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